こらん草 (一筆抄)

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 日夏もえ子




              5.  アパート管理の仕事     
                                                                                                     
  2015727                


  ここ一週間、外出時にあんなに手離せなかったiPadをバッグ に入れずに、その代わり電子版kin
    dleを持ち歩いている。
 
   遅い昼食を、とある駅前の「南国酒家」で取ったが、注文したチャーハンと杏仁豆腐がテーブルに
  並ぶまで、読書。
 そして食事後もしばし・・・。
   インターネット中毒気味でしたので、これで良かったのかも知れません。

   実は、私は古い木造アパートの管理をしています。
 
     母一人子一人だった私は、10代で母親と死別しました。
   母親が苦労して、当時築3年の木造アパートを残してくれたお蔭で、現在読んでいる「放浪記」の
   主人公・林芙美子さんのような経済的に塗炭の苦しみを経験しないで済みました。
 
   若くして、学生だった人とも結婚することが出来ました。
 
  
以来、夫に任せたある時期を除き、アパート管理をずっとしてきました。
 
 
 一見、気楽な職業に見えがちですが、鍵の紛失、鍵が回らない、台所やトイレの水漏れ、熱いお湯が出ないなど、夜中やお正月だろうがSOSが入ります。

     様々な居住者の方がいますので、住民同士のトラブルも時々起こることがあります。

  また、居住者の死にも向き合わねばなりません。
   救急車・消防・警察、そしてそれらを経てのご遺体のお見送りなど辛く、パニックになりがちなこ
 とを何度も経験してきました。

   ご遺体の引き受けを拒否する親族の方々をみてまいりました。
  また、駆けつけてくるご遺族にも近況をお話ししてきました。
 
   昨日も、数か月前に病院でお亡くなりになったAさんの部屋にリフォームのために入りました。
  Aさんは、ご子息たちが遺体の引き取りを拒まれたので、ご友人たちにより埋葬されました。

 「家族って何なのだろう」と考えさせられもしました。
  親子間の希薄、これが現実なのです。

  つくづく、世間を知る仕事だと感じます。
   
 携帯がなると、「何か起こったかな・・・」と、ドキッとします。
 何事もないと、ほっと致します。

  何事もなく、週3~4回のゴミ出し(燃えるゴミ、燃えないゴミ、ペットボトル・ビン・缶など)や、
 玄関や敷地周りのハキ掃除などをしている時が、心休まるひと時です。

  (そんな時に、のら猫ちゃんが数匹えさの催促にやってきたりします。
   餌を食べる猫ちゃんたちを見つめていると、心が”ほんわか"温まります)

    なにぶんアパートは古いので、空室だらけです。

  でも、住んで下さる方がいる限りは、管理人の仕事をせっせと続けるつもりです。

 

      
                                                              

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